技術職のスキルの活かし方

 新华网(xinhuanet)でこんな記事を見つけて、正直びっくりした。

日刊:日本“自废武功” 科技人才大量流入中国

 実は、元ネタは”週刊ダイヤモンド”(中国語では”《钻石》周刊”。勉強になった)の8月23日号 大塚政尚(技術経営機構社長)の寄稿(日本の屋台骨を揺るがす「技術者使い捨て」の大罪)らしい。中国企業の待遇が日本の中小企業に較べて恵まれているために、再就職先に中国企業が選ばれていること、人材流出が80年代(Samsungが当時は”受け皿”であった)から始まっているが、中国への人材流出が最近5年間の間に顕著になったことなどが紹介されている。オーバードクター(待业博士)にも言及されている。(追記:recordchinaで和訳が出ているらしい。あさってのほう4chとのおとなり日記でわかった。)

 そこで思い出したのがpollyannaのエントリー

道はどこにでもある

研究以外では生きていけない、と思いこんでいるとしたら、間違いです。

研究しかしたくない、ならわかる。

でも、10年も研究を続けることができたのなら、研究以外の道でもやっていけるだけの資質が、かならず備わっているはずです。

もし、違う道に進みたい、と思われるのであれば、おそれることも、卑下することもありません。

「こんなことができる」「こんな能力をもっている」と、どんどん自分を売っていったらいいと思います。


 能力、というにはおこがましい話だが、個人的な感慨をひとつ。inoueは学位をとって企業に就職したが、意外だったのが”業務”であったはずのスキル(特許検索)が、数年たって日常のスキルに転化してきたこと。”検索”がここまで日常茶飯事なものになるとはついぞ思わなかった。勝間和代が著書の中で、”フツーのビジネスマンにも、コンサル的なスキルが求められる”とのたまっていたと思うが、“コンサル”を“技術屋”に置き換えても通用するシーンが少なくないという例だろう。

 ダイヤモンドの記事中の”大罪”とは、経営者の視点。下から見れば、”海外に活路を求める”という生き方もある、とも読める。もっとも、そういう生き方がはまる、はまらないの個人差はあるだろうし、景気と時代にも左右される話だとは思うけれど。そう、だから、サバイバル