・・・でやはり本屋に行った

 ここでも性懲りもなく本屋に言った。北京の王府井や図書大厦、上海の書城にくらべればどうしたって小さくなるし、繁華街(西安路)の本屋は軒並み「受験参考書」平積みであった(なんでそれしか売らないんだよ・・・)でも歴史書を無言で見ていたら「日本人か?」と声をかけられて「うん」と言ってそそくさと退出したあたし。

 なのになんか本を買わずにいられないのは貧乏性か。実は先日FBで「自分たちと比べて今の若いもんはこんなことしかしていないのか?!プンプン!」といった論調の投稿にシェアが集まっていたり、中国では「高校でも人工知能の・・・」といったエントリがあったりしたので、ほんまかいなと思って立ち読みしてみた。

 結果買ってきたのが・・・高校数学の教科書の一部。フローチャートの取扱があったり、Scilabでプログラムを書かせたり、そういうものが高考(大学入試)で出たり、というところはちょっと日本にはないかな。このくらい学校でやってれば大学でSciPyをいじるくらいあんまり違和感がないかもしれない。

f:id:inoue-tomoya:20180716224739j:plain

f:id:inoue-tomoya:20180716224803j:plain

f:id:inoue-tomoya:20180716224813j:plain

 問題のベクトルは必須(ただし多分平面のみ)。ほか目立ったことで言えば、二次曲線(楕円、放物線、双曲線)の幾何的な取扱と行列・一次変換の初歩的取扱が選択科目として入っているくらい。ここが高考でどう取り扱われているのかは素人目にはわからなかった。なので、教科書を見る限り

・中国の高校生(高中)のほうが、簡単な数値計算まで「必須」な分内容は多そう。

・いわゆる「発展的学習」にも教科書がある点は親切

とはいえるものの、高校での線形代数はinoueの学生時分よりも軽いな、という印象を受ける。

 もう1冊買ったのは、北京の高校生がものしたという「北京の個性派書店」をめぐる随筆。先の北京出張時、ここで取り上げられている書店の一つが入っていた。受験準備で大変だろうに、センスいいなこの子・・・と思ってプロフィールを見ると、〇〇大学付属高校国際部、というところにいるらしい。家内から又聞きのところの、北京の「昔からのインテリ」の残像を奇しくも見た気がした。(どうやら2年前に出た本らしい。まだ並べられる、くらいの人気ということか)